奈良公園における糞食性コガネムシ類の研究

 
大阪府立高津高等学校生物研究部○前田雄一、阿達七海、富川朋香
三枝美晴、伊藤 輝、堀田 崇
(顧問:中根將行、金重美代)
 序 奈良公園内には多数のシカが生息している。さて、このシカの糞はどのように処理されるのだろうか。実はこれは、様々な種類の虫、菌類、微生物などによって分解され、やがて土に還るのである。我々高津高校生物研究部はこの『分解屋』、特に糞食性コガネムシ類の生態について興味を持った。彼らは直接シカなどの動物の糞を餌にする、いわば『第一次分解屋』である。一体この虫たちはどんな食性を持ち、どんな場所に多く生息するのだろうか?以下の研究では、主にこの疑問に焦点を当てて考察していきたいと思う。
 糞食性コガネムシ類とは、鞘翅目のコブスジコガネ科、マンマルコガネ科、センチコガネ科、アツバコガネ科、アカマダラセンチコガネ科、ニセマグソコガネ科、マグソコガネ科、コガネムシ科のダイコクコガネ亜科に属する昆虫のことで、日本には150種余り生息している。今回の調査で捕獲できた糞食性コガネムシ類は、
ルリセンチコガネ・センチコガネ・ゴホンダイコクコガネ・マエカドコエンマコガネ・
カドマルエンマコガネ・コブマルエンマコガネ・ツヤエンマコガネ・フトカドエンマコガネ・マグソコガネの9種類であった。
 調査方法 糞食性コガネムシ類の生態を研究するため、奈良公園内の山中2ヶ所、林中、林と芝生の境界、芝生の計5ヶ所それぞれの地面に、6種類の餌(腐らせた鶏頭、新鮮なままの鶏頭、腐らせたシイタケ、新鮮なままのシイタケ、イヌ糞、ゾウ糞)を入れた紙コップと、対照として餌を何も入れない空の紙コップ、計7個の紙コップトラップを設置した。このトラップを一晩放置して虫を捕獲し、場所・餌による個体数の差を比較した。
(調査期間:2004年 7月17日〜7月18日と2005年4月10日)
結果
  今回の調査では、糞食性コガネムシ類についてほんのわずかなことが分かっただけである。上の考察は本当に正しいのか?さらに季節ごとに糞虫の数や種類に変化が見られるのではないか?新たな疑問、課題も浮かび上がってきた。
  今後も動物の被害を防ぐ対策をとりつつ、継続して調査をしていきたいと思う。
考察は紙面の関係上、割愛させていただいた。
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